こんにちは、アクセス解析&SEO分析ツール「アナトミー」開発チームの江頭です。
今回はGoogleタグマネージャーを使い、サイト全体のPDFダウンロードをページビューとして計測するための設定を紹介します。なお、Googleタグマネージャーを使用しない場合の設定は、以下の記事を参照してください。
検索結果画面に「AIによる概要」が表示されるようになって以降、検索流入にどのような影響が出ているのかを実際のデータで検証します。影響を受けた・受けにくいサイトやキーワードの傾向を分析し、今後のSEO戦略への示唆を探ります。
- 11/19(水) 13:00~14:00
- 参加費:無料
変数を登録する
まず、リンクのhref属性を取得するための変数「href属性」を追加します。
- Googleタグマネージャーの管理画面にログインします。
- 左サイドメニューにある[変数]をクリックします。
- [新規]ボタンをクリックします。
- 以下の内容で、変数名や変数の種類を入力し、保存します。
| 変数名 | href属性 | 
|---|---|
| 変数の種類 | 自動イベント変数 | 
| 変数タイプ | 要素の属性 | 
| 属性名 | href | 

また、href属性を絶対URLとして変換するための変数「href属性の絶対URL」も追加します。
| 変数名 | href属性の絶対URL | 
|---|---|
| 変数の種類 | URL | 
| 要素タイプ | URL全体 | 
| URLソース | {{href属性}} | 

上記変数は、href属性の書式に影響されることなく、ダウンロード先URLに基づいた集計を行うためのものです。
「href属性」変数のURLをそのままGoogleアナリティクスで集計させると、href属性のURL書式に基づいた集計が行われてしまいます。この問題を回避するため、href属性を絶対URL化したURLを変数として定義し、このURLをGoogleアナリティクスに集計させるようにします。
トリガーを登録する
次に、リンククリックに反応するトリガー「PDFリンククリック」を追加します。
- 左サイドメニューにある[トリガー]をクリックします。
- [新規]ボタンをクリックします。
- 以下の内容で、トリガー名やトリガーの種類を入力し、保存します。
| トリガー名 | PDFリンククリック | 
|---|---|
| トリガーの種類 | クリック – リンクのみ | 
| タグの配信を待つ | チェック | 
| 待ち時間の上限 | 1000ミリ秒 | 
| これらすべての条件が trueの場合に このトリガーを有効化 | 変数名:Page Hostname 条件:正規表現に一致 値: .* | 
| トリガーの発生場所 | 一部のリンククリック | 
| トリガー配信条件 | 変数名:href属性 条件:最後が一致 値: .pdf | 

タグを追加する
最後に、Googleアナリティクスにページビューデータを送信するためのタグ「PDFページビュー」を追加します。
ユニバーサルアナリティクスプロパティとGA4プロパティとで設定が異なるので、それぞれ説明します。
Googleアナリティクス4プロパティの場合
- 左サイドメニューにある[タグ]をクリックします。
- [新規]ボタンをクリックします。
- 以下の内容で、タグ名やトラッキングタイプを入力し、保存します。
| タグ名 | PDFページビュー | 
|---|---|
| タグタイプ | Googleアナリティクス:GA4イベント | 
| 設定タグ | ※「Googleアナリティクス:GA4設定」を送信するタグを指定 | 
| イベント名 | page_view | 
| イベントパラメータ | フィールド名: page_location値: {{href属性の絶対URL}} | 
| 配信トリガー | PDFリンククリック | 

ユニバーサルアナリティクスプロパティの場合
- 左サイドメニューにある[タグ]をクリックします。
- [新規]ボタンをクリックします。
- 以下の内容で、タグ名やトラッキングタイプを入力し、保存します。
| タグ名 | PDFページビュー | 
|---|---|
| タグタイプ | Googleアナリティクス:ユニバーサルアナリティクス | 
| トラッキングタイプ | ページビュー | 
| Googleアナリティクス設定 | 任意のGoogleアナリティクス設定変数 ※もしくはトラッキングID欄を入力 | 
| オーバーライド設定を有効にする | ON | 
| トラッキングID | 任意のトラッキングID(UA-XXXXX-XX) ※Googleアナリティクス設定変数を入力しないときは必須 | 
| 詳細設定 – 設定するフィールド | フィールド名: location値: {{href属性の絶対URL}} | 
| 配信トリガー | PDFリンククリック | 
Googleアナリティクスのフィールドリファレンスに記載がありますが、絶対URLに対するページビューを指定したい場合は、pageフィールドでなく、locationフィールドを使います。
検索結果画面に「AIによる概要」が表示されるようになって以降、検索流入にどのような影響が出ているのかを実際のデータで検証します。影響を受けた・受けにくいサイトやキーワードの傾向を分析し、今後のSEO戦略への示唆を探ります。
- 11/19(水) 13:00~14:00
- 参加費:無料
動作確認
Googleタグマネージャーで、[プレビュー]ボタンを押して、動作を確認します。
Googleアナリティクス4プロパティの場合
[リアルタイム]レポートでイベントにある「page_view」⇒「page_location」の順にクリックし、パラメータ値にPDFのURLが含まれているかどうかを確認してください。

- 関連ツール:PV数が集計されているか確認する【アナトミー】
ユニバーサルアナリティクスプロパティの場合
Googleアナリティクスの[リアルタイム]-[コンテンツ]レポートにPDFダウンロードのページビューが記録されたかどうかを確認してください。

なお、ファイルダウンロードがうまく計測できないときは、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
ページビュートラッキングを導入することで、ダウンロード数とページへのアクセス数とを並べて比較できるようになります。また、流入元を含めた分析を行うことで、PDFダウンロード率を向上させるためのヒントが分かるかもしれません。
アクセス解析&SEO分析ツール「アナトミー」を使うと、流入元からPDFダウンロードまでの導線を1画面で分析することができます。Googleアナリティクスとも併用できるので、興味のある方はぜひ使ってみてください。


 
			 
			 
			 
			


