GA4のutm_mediumの種類は?チャネルグループとの関係

Googleアナリティクスで、トラフィックの種類を表すのが「チャネルグループ」です。

基本的には適切なチャネルグループに自動的に分類されますが、メールに掲載したリンクなど、一部のトラフィックは適切に分類されない場合があります。

トラフィックを正しいチャネルグループに分類するためには、URLにutm_mediumパラメータを付加し、カスタムキャンペーンとして設定する必要があります。

この記事では、utm_mediumの種類とチャネルグループとの関係、utmパラメータの設定例を紹介します。

目次

utm_mediumとは?

utm_mediumとは、カスタムキャンペーンで利用するutmパラメータの1つで、マーケティングメディアの種類を表すものです。

よく利用するutm_mediumには、cpc、email、affiliateなどがあります。

Googleアナリティクスでは、utm_mediumはメディアとして扱われ、レポート > 集客 > トラフィック獲得のレポートなどに表示されます。

utmパラメータとは?

utmパラメータは、Googleアナリティクスでトラフィックの流入元を分類したいときに利用します。

たとえば、メルマガ経由でサイトに流入したトラフィックをGoogleアナリティクスで分析したいなら、メルマガ内のURLにutmパラメータを付与することで実現できます。

utmパラメータには、以下の5種類があります。

  • utm_source
  • utm_medium
  • utm_campaign
  • utm_term
  • utm_content

このうち、よく利用するパラメータがutm_source、utm_medium、utm_campaignです。

チャネルグループとは?

チャネルグループとは、検索流入や広告流入など、トラフィックの流入元の分類を表します。

GGoogleアナリティクスのデフォルト設定では、チャネルグループは以下の20種類があります。

チャネルグループ 概要
Affiliatesアフィリエイト広告からの流入
Audioオーディオプラットフォーム(ポッドキャスト等)上の広告からの流入
Cross-networkGoogle広告の「P-MAX」「Discovery」「スマートショッピング」からの流入
Directブラウザのお気に入り等の直接流入
Displayディスプレイ広告からの流入
Emailメールからの流入
Mobile Push Notificationsアプリを使用していない時に表示されるモバイルプッシュ通知からの流入
Organic SearchGoogleやyahoo等の検索エンジンの広告以外のリンクからの流入
Organic ShoppingAmazon等のショッピングサイトの広告以外のリンクからの流入
Organic SocialFacebook等のSNSの広告以外のリンクからの流入
Organic VideoYouTube等の動画プラットフォーム上の広告以外のリンクからの流入
Paid Other検索・SNS・ショッピング・動画に分類されない、その他の広告からの流入
Paid SearchGoogleやyahoo等の検索エンジンの広告からの流入
Paid ShoppingAmazon等のショッピングサイトの広告からの流入
Paid SocialFacebook等のSNSの広告からの流入
Paid VideoYouTube等の動画プラットフォーム上の広告からの流入
Referral外部サイトからの広告以外のリンクからの流入
SMSテキストメッセージ(SMS)のリンクからの流入
(unassigned)上記のいずれにも該当しない流入
(other)標準レポートの表示行数の上限に達した際に出現頻度の低いチャネルが(other)としてまとめられる

トラフィックは必ず上記20種類のいずれかに分類されます。トラフィックが複数のチャネルグループに属することはありません。

Googleアナリティクスでは、「レポートのスナップショット」「ライフサイクル >集客」のレポートなどで、デフォルトチャネルグループを確認できます。

utm_mediumとチャネルグループの関係

GA4のデフォルトチャネルグループは自動で割り振られますが、意図的に特定のチャネルグループに分類したい場合には、utmパラメータを使って手動で設定することもできます。

分類したいチャネルに対応したUTMパラメータの値をカスタムキャンペーンパラメータとして使用することで、トラフィックを特定のチャネルグループに分類させることができます。

以下がチャネルグループとUTMパラメータの対応表です。多くのチャネルは「utm_medium」の設定内容のみで分類されますが、広告関連のチャネル等は「utm_source」の設定内容にも条件があるのでご注意ください。「utm_source」のサイトリストは下記URLのPDFを参照ください。

また、複数のチャネルの条件に合致する場合はGA4で設定されているチャネルリストの順序に従って分類されます。

チャネルリストの設定を変更していない場合は下記表の順序が優先順位となります。

チャネルグループ utm_source utm_medium utm_campaign
Direct「(direct)」「(not set)」
「(none)」
Cross-network「cross-network」を含む
Paid Shoppingショッピングサイトのリストに一致「cp」を含む
「ppc」
「retargeting」
「paid」から始まる
「cp」を含む
「ppc」
「retargeting」
「paid」から始まる
「shop」から始まる
「shoping」から始まる
「eshop」を含む
「eshoping」を含む
Paid Search検索サイトのリストに一致「cp」を含む
「ppc」
「retargeting」
「paid」から始まる
Paid Socialソーシャル サイトのリストに一致「cp」を含む
「ppc」
「retargeting」
「paid」から始まる
Paid Video 動画サイトのリストに一致「cp」を含む
「ppc」
「retargeting」
「paid」から始まる
Display「display」
「banner」
「expandable」
「interstitial」
「cpm」
Paid Other「cp」を含む
「ppc」
「retargeting」
「paid」から始まる
Organic Shoppingショッピングサイトのリストに一致
「shop」から始まる
「shoping」から始まる
「eshop」を含む
「eshoping」を含む
Organic Socialソーシャルサイトのリストに一致
「social」
「social-network」
「social-media」
「sm」
「social network」
「social media」
Organic Video動画サイトのリストに一致
「video」を含む
Organic Search検索サイトのリストに一致
「organic」
Referral「referral」
「app」
「link」
Email「email」
「e-mail」
「e_mail」
「e mail」
「email」
「e-mail」
「e_mail」
「e mail」
Affiliates「affiliate」
Audio「audio」
SMS「sms」
「sms」
Mobile Push Notifications「firebase」
末尾が「push」
「notification」を含む
「mobile」を含む

cpcは、Google広告やFacebook広告などクリック課金型の広告のことです。

カスタムキャンペーンによるトラフィック分類

カスタムキャンペーンでは、「utm_source」「utm_medium」「utm_campaign」の3つのパラメータをURLに付加する必要があります。どれか1つでも欠けるとカスタムキャンペーンとして認識されません。
utm_sourceには、googleやyahoo、あるいはメルマガ名など、流入元の種類を設定します。


設定例1:
https://example.com/?utm_source=facebook&utm_medium=social-network&utm_campaign=2023_test
トラフィックが「Organic Social」に分類されます。

設定例2:
https://example.com/?utm_source=anatomy-mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=2023_test
トラフィックが「Email」に分類されます。

utm_medium=referralを使うケース

外部サイトからのリンクは、特にカスタムキャンペーンパラメータを付与しなくても、トラフィックがReferralに分類されます。

そのため、utm_medium=referralを利用するケースは一見なさそうに見えます。

utm_medium=referralを使うケースとしては、参照元サイトをドメイン名ではなく、別の名前で分類したいケースです。

GoogleアナリティクスでチャネルReferralの参照元を分析すると、次のようにドメイン名がたくさん並んでいます。

この参照元を別名にするには、外部サイトに設置されたリンクURLを次のように変更します。

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こうすると、参照元が「utm_source」で設定した「example」となります

まとめ

今回は、デフォルトのチャネルグループに分類するためのパラメータの設定方法を説明しました。

チャネルは流入元の種類を計測するのに便利なディメンションなので、ぜひ適切なパラメータを設定して流入元解析にチャネルを活用してください!

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