GA4でクリックイベントを計測する方法:計測設定から探索レポートでの確認方法まで解説
- 2023.05.08
- Googleアナリティクス アクセス解析
Googleアナリティクス4(GA4)でアクセス解析をしていると、なにかと使用するクリックイベントは、自動で計測するものもあれば自身で設定を行わなければならないものもあります。
当記事では、GA4でのクリックイベントの概要や計測方法、計測したクリックイベントを探索レポートで確認する方法をご紹介します。
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GA4におけるクリックイベントとは?
Googleアナリティクスでは、ユーザーがある行動を起こしたときに「イベント」を発生させ、そのイベントを計測できるようになっています。たとえば、サイトから離脱する外部リンクをクリックや、ExcelファイルやPDFファイルを開くリンクをクリックした時といったユーザーの行動を計測することができます。
GA4 でクリックイベントを計測する方法
GA4のイベントの種類の中でクリックイベントを使用できるのは、「拡張計測機能イベント」と「カスタム イベント」の2つがあります。この章では「拡張計測機能イベント」と「カスタムイベント」それぞれの計測設定方法を解説します。
拡張計測機能によるクリックイベントの計測
拡張計測機能イベントは、デフォルトでは計測が無効になっているので、GA4の管理画面上から有効に設定する必要があります。また、拡張計測機能のリンククリックに該当するイベントは「離脱クリック」と「ファイルのダウンロード」の2つです。
まずは、拡張計測機能を有効/無効にする方法を確認してみましょう。
①「管理」をクリック
②プロパティ列の「データ ストリーム」をクリック

③「設定したいデータ ストリーム名」をクリック

④「拡張計測機能」のスイッチをオン

ファイルダウンロードリンクのクリック計測
イベント名:file_download
計測条件:ユーザーが次のタイプの(一般的なファイル拡張子の)ファイルに移動するリンクをクリックするとファイルダウンロードイベントを計測します。
離脱クリックの計測
イベント名:click
計測条件:ユーザーが現在のドメインから別のドメインに移動するリンクをクリックするたびに離脱クリックイベントを計測します。
GTM (Google Tag Manager)でクリックイベントを計測する
拡張計測機能で計測できないイベントは個別にカスタムイベントとして計測できるよう設定します。GTM(Google Tag Manager)を活用することで、任意のボタンをクリックした場合など特定のクリックをイベントとして計測することができます。それらの計測したイベントを使って、コンバージョンとして設定したり、クリックしたユーザーをリマーケティングのリストに追加したりすることが可能です。
計測するには変数、トリガー、タグを設定しなけらばならないのでその方法を紹介します。
ボタン要素のクリックイベントを計測する方法
設定を行う前に「アナリティクス」の「ウェブ ストリーム詳細」から「測定ID」をコピーしておきましょう。

変数設定
①「変数」をクリック
②「設定」をクリック

③「クリック」カテゴリにて「Click Element」にチェック

④「変数」から「ユーザー定義変数」の「新規」をクリック

⑤「変数名」任意の名前に変更
⑥「変数の設定」をクリック

⑦「自動イベント変数」をクリック

⑧「変数タイプ」から「変数の属性」を選択
⑨「属性名」に「data_gtm_click」を入力
⑩「保存」をクリック

トリガー作成
GTMで計測を行う際にページ遷移が発生するかしないかで、トリガーの作成方法が異なります。そのため、トリガーの作成には2種類あります。
~ページ遷移が発生する場合~
①「トリガー」をクリック
②「新規」をクリック

③「トリガー名」を任意の名前に変更
④「トリガーの設定」をクリック

⑤「リンクのみ」をクリック

⑥「一部のリンククリック」にチェック
⑦計測条件に「Click Element」、「CSSセレクタに一致する」、「[data-gtm-click]」を入力
⑧「保存」をクリック

~ページ遷移が発生しない場合~
※遷移が発生する場合の手順と異なる所は「トリガーのタイプ」のみとなります。
⑤’ 「すべての要素」をクリック

タグの設定
ここでは測定IDへ送るタグの作成をしています。
①「タグ」をクリック
②「新規」をクリック

③「タグ名」を任意の名前に変更
④「タグの設定」をクリック

⑤「Googleアナリティクス:GA4設定」をクリック

⑥「測定ID」にコピーしてきた測定IDを貼り付ける

⑦「トリガー」から「All Pages」を選択

⑧タグマネージャー内の「タグ」にて作成したタグがあれば完了です。
計測したクリックイベントを探索レポートで確認する
計測したクリックイベントをレポート形式で表示したい場合は、探索レポート機能を使用します。この章では探索レポートの使用方法を解説します。
クリックイベントの発生回数を一覧化する
ここではファイルをダウンロードした際に、発生したクリックイベントを計測する方法を確認してみましょう。
①「探索」をクリック
②「空白」をクリック

③セグメントの「+」から「イベントセグメント」をクリック

④題名を変更
⑤パラメータは「イベント」から「click」を選択
⑥保存して適応

⑦ディメンションの「+」から「全般」内の「ファイル名」を選択
⑧インポート

⑨指標の「+」から「イベント」内の「イベント数」、「ユーザー」内の「総ユーザー数」を選択
⑩インポート

⑪それぞれの変数を指定のタブ設定にドラッグ&ドロップ

⑫データ探索名を任意の名前に変更
※この画面の右側で発生回数を一覧化しています。

リンク先URL毎にクリックイベントの発生回数を一覧化する
ここでは、リンクを押した際に、発生するクリックイベントを計測する方法を確認してみましょう。
※手順の①~⑥は、3.1と同じになります。
⑦’ディメンションの「+」から「リンク」内の「リンク先URL」を選択
⑧’インポート

⑪’それぞれの変数を指定のタブ設定にドラッグ&ドロップ
※ここでセグメントを指定して計測しておりますが本来、セグメントは複雑になっている計測対象を計測するために使用します。

⑫’データ探索名を任意の名前に変更
※この画面の右側で発生回数を一覧化しています。

クリックイベントをコンバージョンとして設定する方法
コンバージョンを設定することにより、申し込みなどの成果にどの程度影響しているかを調べることができます。
ここではコンバージョンの設定方法を確認してみましょう。
①「管理」をクリック
②「イベント」をクリック

③「イベント作成」をクリック

④「カスタムイベント」の「作成」をクリック

⑤「設定」の「カスタムイベント名」に任意のイベント名を入力
※今回は任意の名前を「click_rideaway」としています。
⑥「一致する条件」に必要な条件を入力
⑦「作成」をクリック

⑧「管理」に戻り、「コンバージョン」をクリック

⑨「新しいコンバージョンイベント」をクリック

⑩「新しいイベント名」に⑤で新規作成したイベント名を入力
⑪「保存」をクリック

まとめ
本記事では、クリックイベントの計測について深堀して紹介してきました。以前のユニバーサルアナリティクスと比較して離脱クリックやファイルダウンロードのクリックは格段に計測しやすくなりましたね。クリックイベントはユーザーの行動を分析する際にとても重要な情報です。是非、初期段階で設定しておきたい機能ですね。
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