Webサイト上で「ユーザーが意図した導線通りに移動しているか」「特定ページからどのページに遷移しているか」といったページ遷移(回遊)の把握は非常に重要です。
本記事では、GA4の探索レポートを活用して、特定ページ間の遷移数や視覚的なユーザー行動、さらに外部リンクへの遷移数までを確認する具体的な手順をわかりやすく解説します。
関連記事:GA4の探索レポートの使い方|8つの手法と活用方法を解説
ページ遷移の確認には探索レポートを使い分ける
GA4でページ遷移を確認する際は、探索レポートを使います。標準レポートでは「カスタムディメンション」を設定して工夫をすれば確認できないこともないのですが、複雑な設定が必要になる上、見づらいため、基本は探索レポートを使いましょう。探索レポートは目的に応じて「自由形式」と「経路データ探索」の2つのレポートを使い分けます。
自由形式レポートは、特定ページAから特定ページBへの正確な遷移数を数値で集計・分析したい場合に向いています。
一方、経路データ探索レポートは、サイト内におけるユーザーの動き全体を視覚的に把握したい場合に適しています。例えば、商品詳細ページから「購入手続き」に進まず離脱したユーザーが代わりにどのページへ流れたのかを知りたいときや、サンクスページに到達したユーザーの直前の行動を逆引きして分析したいときに効果的です。また、トップページのリニューアル後に新設した導線へユーザーが正しく移動しているかといった、想定通りのナビゲーション機能を検証する際にも力を発揮します。
関連記事:GA4の経路データ探索の使い方
ページ遷移を確認するには「ページの参照元URL」を見る
自由形式レポートでページ遷移を確認する際は「ページの参照元URL」というディメンションを使います。これはユーザーが「どこから来たか」、あるページを起点としてその直前のページを示すディメンションです。

しかし、次のページを表すディメンションはGA4上に存在しません。
そのため、ページ遷移を把握するには、この直前のページを見るディメンション「ページの参照元URL」を以下の手順で活用して見ていく必要があります。
自由形式で特定ページからの遷移数を確認する方法
まずはサイトの特定のページから、ユーザーがサイト内のどのページにどのくらい遷移しているのか、遷移数を確認する方法を見ていきます。
弊社のレンタサイクル事業RIDEAWAYのサイトを例に見てみましょう。サイトにはトップページを始め、サービス案内や自転車一覧のページがあります。

今回はサイトのトップページを「ページの参照元URL」として、そこからどのページにどのくらいユーザーが遷移しているか、図の矢印の部分(遷移)をGA4で確認します。
確認するには、まずGA4の左メニューから「探索」を選択し、「空白」をクリックしてレポートを作成します。

作成後は、以下の手順で確認します。
- ディメンションに「ページの参照元URL」「ページパスとスクリーンクラス」指標に「表示回数」を追加します。
- 行に「ページパスとスクリーンクラス」「ページの参照元URL」を配置します。
- 値に「表示回数」を配置します。

3まで行った結果が以下の画像です。

このままでは外部サイトやSNSなど、自社サイト以外のURLが含まれてしまっています。自社サイト内のページ遷移に絞るために、以下の手順でフィルタをかけます。
- フィルタのディメンションに「ページの参照元URL」、条件は「次と完全一致」、式に該当するURLを入力して「適用」をクリックします。今回はトップページですので、ドメインを含む「https://www.rideaway.bike/」を入力します。

これで、「ページパスとスクリーンクラス」の欄にトップページの次に遷移したページのパス、「表示回数」の欄でそのページに遷移した数を確認できるようになりました。
例えば、以下のレポートを見るとTOPページから/lineup(自転車一覧のページ)へ234遷移していることが分かります。

自由形式で特定ページへの遷移数を確認する方法
次に、サイト内の特定のページにユーザーがどのページから遷移しているのかをGA4で調べる方法を解説します。
例えば、先ほどのRIDEAWAYのサイトにはご利用方法(https://www.rideaway.bike/how-to-rental)についてのページを例に見てみましょう。
ユーザーがこのご利用方法のページの直前にどこのページにいたのか、画像の矢印の部分(遷移)を確認しましょう。

先ほどのレポートに以下のフィルタを設定しなおします。
- まずはフィルタのディメンションに「ページパスとスクリーンクラス」、条件は「次と完全一致」、式に特定のページパス(今回は「レンタル方法」のページのページパス:/how-to-rental)を入力し、「適用」をクリックします。
- 自社サイト内の遷移に絞るため、フィルタを追加します。ディメンションに「ページの参照元URL」、条件は「先頭が一致」、式に自社ドメイン(今回は「https://www.rideaway.bike」)を指定して「適用」をクリックします。

この手順で、「ご利用方法」のページの直前にユーザーがサイト内のどこのページにいたか、「ページの参照元URL」の欄でページのURLを、「表示回数」の欄で遷移数を確認できるようになりました。
例えば、TOPページから/how-to-rental(ご利用方法のページ)へ61遷移しているということがわかります。

経路データ探索で特定のページからの遷移を追う方法
同じくRIDEAWAYのサイトを例に、トップページからユーザーがどのページに遷移しているのか経路データ探索レポートを使って視覚的に把握する例をみていきましょう。
- 探索レポートの「経路データ探索レポート」をクリックします。

- 経路データ探索レポートを開いたら、まずは「最初からやり直す」をクリックします。

3.「始点」をクリックし、遷移元となるページを選択していきます。

4. 任意のディメンションをクリックします。今回は「ページパスとスクリーンクラス」をクリックします。

5. トップページからの経路を見たいので、トップページのページパス「/」をクリックします。

6. クリックすると、トップページの次に遷移したページが表示されました。ステップ1に表示されている任意のページパスをクリックすると、さらにその先の遷移が表示されます。今回は「/lineup」をクリックします。

7.これで、「/lineup」の先の遷移を確認できるようになりました。

このように、経路データ探索レポートではページからページに遷移した「数」だけではなく、あるページを起点としてユーザーが次にどこのページに遷移し、さらに次にどこのページに遷移したかの経路を視覚的に把握することができます。
経路データ探索で特定のページへの遷移を追う方法
今度はサイト内の特定のページへユーザーがどうやってたどり着いたのか、導線を確認しましょう。今回はRIDEAWAYのご利用方法のページにユーザーがどのようにたどり着いたか、経路を見ていきます。
- 新しく経路データ探索レポートを作成し、「最初からやり直す」をクリックします。

- 「終点」をクリックして任意のディメンションを選択します。今回も「ページパスとスクリーンクラス」を選択します。

- 任意のディメンションを選択します。今回は「/how-to-rental」を選択します。

- これで、選択したページの直前にユーザーがいたページが表示されました。ステップ-1の任意のページをクリックすると、さらにその直前のページが表示されます。今回は「/」をクリックします。

- これで、「/」(トップページ)以前の遷移が表示され、どのようにご利用方法のページにユーザーがたどり着いたのか、経路がさらに見えてきました。

このように、終点となるページを固定し、そのページにたどり着くまでのユーザーが/register/ページから/(トップ)ページ、そして/how-to-rental(ご利用方法)ページと辿っていることがわかりました。
外部リンク先の遷移数を確認する方法
GA4では、サイト内だけではなく、ユーザーがサイト内から外部リンクに遷移した回数を自由形式レポートで簡単に計測できます。
画像の矢印の部分を確認する方法を見ていきましょう。

外部リンク先の遷移数を確認するための設定
外部リンククリックを確認するには、以下の手順で事前に拡張機能を有効になっているか確認します。
- GA4の管理画面を選択します。
- 「データストリーム」をクリックします。

- 設定したい対象のウェブストリームをクリックします。

- 拡張機能「離脱クリック」をオンになっているか確認します。

離脱クリック(外部リンクへの遷移計測)は、GA4のデフォルト設定ではオンになっています。もしオフになっている場合はオンに変更しておきましょう。なお、計測されるのは設定をオンにして以降のデータとなります。
外部リンク先の遷移数を確認する手順
事前設定ができたら、以下の手順でレポートを作成します。
- 探索の自由形式レポートを作成します。

- ディメンションに「ページパスとスクリーンクラス」「リンク先URL」「イベント名」、指標に「イベント数」を配置します。

- 行に「ページパスとスクリーンクラス」「リンク先URL」を配置します。
- 値に「イベント数」を配置します。

このままでは全てのイベントがレポートに計上されてしまっているため、以下の手順で外部リンク「クリック」に絞ります。
- 「イベント名」を選択、条件は「次と完全一致」、「式を入力」に「click」と入力して「適用」をクリックします。

これで、外部リンクのクリックが「サイト内のどこで発生したか」がクリック前のページパスから確認でき、リンク先URLで移動先、イベント数でクリック数が分かります。

ページ遷移を1画面で確認する
Webサイト分析ツール「アナトミー」を使えば、各ページと紐づいているタイルをクリックするだけで、そのページの前後の遷移状況を一覧で確認できます。


各ページの遷移数をクリックすると、遷移数の推移をグラフで確認できます。

選択するタイルを切り替えるだけで、各ページの遷移状況が即座に確認できます。この機能を使えばGA4で何度もレポートを作成することなく、よりスピーディーに遷移状況が把握できます。

自社サイトのページ遷移を可視化して回遊性を高めよう
サイト内のページ遷移や回遊状況を正確に把握することは、ユーザーが意図した導線通りに動いているかを検証し、Webサイトのボトルネックを発見するための第一歩です。
GA4の探索レポートなら、正確な数値を分析したい場合は「自由形式」、全体的な行動パターンや離脱ポイントを視覚的に追いたい場合は「経路データ探索」といったように、目的に応じた柔軟な分析が可能です。また、アナトミーのようなサイト分析ツールを利用することで、さらにスピーディーに導線を可視化することもできます。
自社サイトの課題に合わせた適切な分析手法を活用し、より回遊性の高いサイトづくりを目指していきましょう。









