GA4のデータ探索の使い方|6つの手法と活用方法を解説
- 2022.09.30
- Googleアナリティクス
データ探索はGoogleアナリティクス4(GA4)から新たに追加されたレポートで、基本レポートよりも高度な分析が可能になります。この記事では、 GA4のデータ探索ツールの使い方と活用方法をご紹介します。
GA4の「データ探索」とは

データ探索とは、自由にレポートが作成できる機能になります。ユニバーサルアナリティクス(UA)のカスタムレポートやデータポータルの探索と近い機能です。
データ探索を使用することにより、基本レポートでは見れないデータを確認することができたり、並び替えたりフィルタやセグメントを使用して絞り込みできたりします。これらを利用することにより、目標を確認するための定点観測レポートの作成や施策実行後の対策計測が容易に行えるようになります。
他にも、レポートを共有や保存できたり、6種類のフォーマットが選べたり1つのデータ探索で複数のタグが使用できたりするため、頻繁に同じデータを見る必要がある場合にはかなりの時間短縮に繋がります。
データ探索の6つの手法
自由形式のデータ探索

基本レポートでは用意されていない項目の組み合わせなどを自由にカスタマイズできるレポートです。
クロス集計形式で棒グラフや円グラフ、折れ線グラフ、散布図、地域マップなど使用することができます。
目標到達プロセスデータ探索

目標到達プロセスデータ探索ではユーザーがコンバージョンを達成するまでの経路、ステップを確認することができます。 各ステップをビジュアルに表示できるため、コンバージョンまでの経路でどのページがボトルネックになっているのかを確認することができます。 またステップには任意のページだけでなく、動画の再生やクリックといったイベントを設定することもできます。
経路データ探索

経路データ探索ではサイト内のユーザーの動き、遷移をツリーグラフで確認することができます。 UAの行動フローのレポートに近い機能で、「サイトへ来たユーザーが2ページ目に多く遷移するページ」や「特定のページへどのような経路で遷移していきたか」を確認することができます。
セグメントの重複

セグメントの重複では選択した複数のセグメントの重複や関係性を確認することができます。上記の図ではサイトにアクセスしたユーザーのうち「検索からサイトへ来たユーザー」「サービスの詳細ページを閲覧したユーザー」「会員登録したユーザー」といったセグメントを重ねて表示しています。 表示するセグメントは自身で設定することができ、最大3つまで重ねて表示することができます。
コホートデータ探索

コホートとは共通の属性を持つユーザーグループのことです。コホートデータ探索では初めてサイトへアクセスした日/週ごとにユーザーをグループに分けており、グループごとにその後再度サイトへアクセスしているのか、つまり「ユーザーの維持率」を確認することができます。
ユーザーのライフタイム

ユーザーのライフタイムでは一回の訪問での行動だけでなく、その後の行動を含めた価値、つまりライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を評価することができます。 再購入が多いユーザーを獲得できている参照元やエンゲージメント時間が最も長い参照元を確認することができます。
データ探索の基本的な使い方
GA4の左側にあるメニューの「探索」をクリックするとデータ探索のレポートにアクセスできます。

まず最初に手法を選択します。基本的な操作方法に関してはすべての手法で共通なので、今回は「自由形式」で説明していきます。

手法を選択すると新規レポートが作成されます。画面左側に「変数」「タブの設定」が配置されており、こちらのエリアでデータの期間、ディメンションなどを変更することで右側のレポートのデータに反映されます。
変数
「変数」メニューでは以下の項目を設定することができます。
項目名 | 概要 |
データ探索名 | レポートの名前 |
カスタム | 表示データの期間 |
セグメント | データを絞り込むための条件 |
ディメンション | データの属性 |
指標 | アクティブユーザー数やイベント数といった数値 |
セグメント、ディメンション、指標は「タブの設定」にドラック&ドロップすることによってレポートに反映することができます。
タブの設定
タブの設定では以下の項目を設定することができます。
項目名 | 概要 |
手法 | 6つの手法の切り替え |
ビジュアリゼーション | グラフの表示スタイルの切り替え |
セグメントの比較 | 「変数」で設定したセグメントを配置することで比較が可能 |
行 | 行の項目の追加・変更が可能 |
列 | 列の項目の追加・変更が可能 |
値 | 表示するデータ項目の追加・変更が可能 |
セルタイプ | レポートに表示されるデータのデザインを変更可能 |
フィルタ | ディメンション、指標を選択することでデータの絞り込みが可能 |
データ探索の活用方法
特定のページからのユーザーの動きを確認する
ユーザーの遷移、動きを確認するときには「経路データ探索」の手法を使用します。

①データ探索の画面で「経路データ探索」を選択します。

②デフォルトの状態ですと「ステップ+1」に「イベント名」が設定されているので、こちらをクリックしてください。

③「ページタイトルとスクリーン名」を選択してください。

④セッションの多い順にページのタイトルが表示されるので、遷移を見たいページをクリックします。

⑤選択したページからのユーザーの遷移先と遷移数を確認することができます。上記の図だと「多摩川レンタサイクル」(TOPページ)から「クロスバイク・ロードバイクの一覧」のページに130遷移していることが分かります。

⑥表示データの「性別」「国」「デバイスカテゴリ」などの内訳を確認するには、画面左側にある「ディメンション」から内訳を表示したい項目をドラック&ドロップしましょう。
データ探索の保存・共有方法
保存方法に関しては、自動保存のため特に対応は不要です。
プロパティ内のユーザーへの共有方法
プロパティに属するユーザーへデータを共有するためにはレポートの右上にある共有ボタンをクリックします。

共有ボタンをクリックするとモーダルが表示されるので「共有」をクリックします。

これでプロパティに属する全ユーザーがレポートを見ることができるようになります。
プロパティ外のユーザーへの共有方法
プロパティ外のユーザーにはGA4の画面上でレポートを共有することができないため、データを共有する際はいずれかの形式でエクスポートする必要があります。

画面右上にある「エクスポート」をクリックするとファイル形式が表示されるので、任意の形式を選択しましょう。
まとめ
GA4の探索レポートを使用することで基本のレポートだけでは見ることができないデータを確認することができるようになります。
慣れるまでは難しい部分もあると思いますが、使いこなすことで普段のアクセス解析業務の時間短縮に繋がりますので是非使ってみて下さい。