GA4のフィルタを設定する方法|複数のフィルタを設定する際のポイントも解説

GA4のフィルタには、「データフィルタ」と「レポートフィルタ」という2種類のフィルタがあります。サイト分析の際によく利用するのは「レポートフィルタ」の方です。

本記事では標準レポートや探索レポートで使用するレポートフィルタを設定する方法や設定する上でのポイントを解説しています。

目次

GA4のフィルタについて

まずは、2種類のフィルタの違いを簡単に紹介します。

  • データフィルタ・・・設定した条件に一致するデータをGA4に取り込まず完全に除外する
  • レポートフィルタ・・・設定した条件に一致するデータのみをレポート上に表示する

データフィルタは、デバッグモードの開発者の記録を除外したり、特定のIPアドレスの除外といった計測したくないデータを除外します。

レポートフィルタは、レポートに表示する計測データを絞り込みます。通常、ページの一覧情報をレポートに表示すると、サイト内の全てのページが出てきますが、このフィルタを使うと「ページAのみのデータを表示する」ということができます。

この記事ではデータフィルタを設定する方法は扱いません。
データフィルタで特定のIPアドレスを除外する方法は以下の記事でご紹介しています。ぜひこちらをご覧ください。

フィルタとセグメントの違い

このセクションからレポートフィルタを「フィルタ」と略称します。

セグメントは探索レポートのみで使用できる機能で、フィルタもセグメントも計測データを絞り込むものです。

セグメントは設定した条件を保存でき、全ての探索レポートに反映できるのに対して、フィルタは、設定した条件を保存したり、他の探索レポートに反映したりできません。

例えば、毎週サイト分析を行う際に、特定の地域のみの計測データしか確認しない場合は、あらかじめ作成しておいたセグメントを利用する方が分析する際に便利です。

セグメントの概要や設定方法については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

GA4のフィルタの設定

フィルタは「標準レポートの詳細レポート」と「探索レポート」どちらでも利用できますが、標準レポートでは、ディメンションのみの絞り込みしかできません。探索レポートは、指標・ディメンションでの絞り込みが可能です。

GA4の標準レポートと探索レポートのフィルタの画面

標準レポートでフィルタを設定する方法

標準レポートでフィルタを設定できるのは詳細レポートのみで、概要のレポートにはフィルタを設定できません。

ここでは、3つのサイトを計測しているGA4プロパティのデータから、サイトのページ別データに絞り込む方法を例に設定方法を紹介します。

  1. 確認したい詳細レポートを開いたら、画面左上にある「フィルタを追加+」ボタンを選択する
    ※ここでは、ページ別のデータが確認できる「ページとスクリーン」レポートを選択しました。
GA4の標準レポート内の詳細レポート画面でフィルタを設定する
  1. ディメンション」を選択する
  2. マッチタイプ」を選択する
  3. 」を選択または入力する
    ※フィルタの設定内容「www.rideaway.bikeというサイトのページ別データに絞り込む」
標準レポートのフィルタの設定

標準レポートではフィルタを1つしか作成できません。「+ 新しい条件を追加」のボタンから最大で4つの条件を設定できますが、同じディメンションは設定できません。もし、同じディメンションに対して複数の条件を指定したい場合は、一致条件に正規表現を利用しましょう。

設定後の詳細レポートの画面

探索レポートでフィルタを設定する

探索レポートでは、標準レポートと違い、ディメンションと指標の2つを設定可能です。
また、フィルタは最大で10個設定できます。

こちらでは、特定のURLに絞り込む方法を例に設定方法を紹介します。

  1. サイドバーにある「探索」を選択する
  2. 空白」を選択する
サイドバーの探索から空白を選択

探索レポートを開いたら設定パネルで確認したい指標とディメンションを設定していきます。今回は、ホスト毎のページ別PVを確認したいので指標には、PV数を示す「表示回数」を設定し、ディメンションには「ページパスとスクリーンクラス」と「ホスト名」を設定します。

次に特定のURLに絞り込むのですが、ここでは、「fun2rideというサブドメインをもつサイト内にある「staff-blog」という文字列を含むページ」だけのデータに絞り込みました。

  1. 1つ目のフィルタの条件は「ホスト名」「次と完全一致」「fun2ride.rideaway.bike」
  2. 2つ目のフィルタの条件は「ページパスとスクリーンクラス」「含む」「staff-blog」
探索レポートでのフィルタ設定画面
探索レポートでフィルタを設定した後の画面

フィルタを設定すると、上記の画像のように、フィルタで指定した条件に一致するデータに絞り込めます。

複数のフィルタを設定する上でのポイント

探索レポートでフィルタを複数設定した場合、フィルタ同士はAND条件になります。しかし、絞り込む条件の内容によってはOR条件などでフィルタを設定しなければいけない場合があります。そのときは正規表現を利用しましょう。

フィルタの正規表現について

フィルタのマッチタイプの1つに「次の正規表現に一致」があります。この条件を使用すると正規表現を使った高度なOR、AND条件を設定できます。

使用する場合は、マッチタイプを「次の正規表現に一致」にし、値の部分に「|(パイプ)」や「^(キャレット)」などのメタ文字を含んだ条件を入力していきます。
※正規表現は、標準レポートと探索レポートどちらでも利用可能です。

例えば3つのホストを計測しているプロパティで2つのホストの計測データを確認したい場合は、OR条件を意味する「|(パイプ)」でホスト同士を区切ります。

正規表現を利用し、フィルタを設定した後の画面

メタ文字の種類や詳しい使用方法は以下の公式ヘルプよりご確認ください。

条件を間違えて入力した場合と計測されてない場合は、キャンバス上にはデータが出てきません。まずは、フィルタの設定が間違っていないか確認しましょう。

まとめ

本記事では、レポートフィルタについて解説しました。標準レポートや探索レポートにレポートフィルタを設定することで、確認したいデータを素早く取得できます。

簡単な条件のフィルタを作成する場合は、完全一致や含むなどのマッチタイプの組み合わせのみで作成し、OR条件や複雑な条件を指定したい場合は正規表現を利用しましょう。実際にフィルタを利用してみてどのように条件を作成できるかを試してみてください。

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