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2016年9月15日木曜日

【Googleアナリティクス】複数ドメインで正確な参照元を取得するには?

Googleアナリティクスで1つのドメインの分析を行うのはそれほど難しくありません。しかし、複数ドメインの統合的な分析を行おうとすると何かと設定が必要となり、途端に難易度がアップします。

複数ドメインの該当する例を言えば、プロモーションサイトがECサイトと別ドメインになっているとか、製品サイトとブログが別ドメインになっているとか、歴史的経緯で複数ドメインで構成されているとかいろいろあると思います。

今回は、複数ドメインで統合的な分析を行う手法をお知らせします。

複数ドメインの場合は元々の流入経路が判別不可能になる

まずは、複数ドメイン環境下で発生する問題を整理します。
以下のシチュエーションで考えてみましょう。
Google検索でexample1.com内のページにアクセスし、そこからexample2.comへのリンクをたどったユーザーが1人いたというケースを想定します。example1.comとexample2.comは自社で管轄する関連サイトで、両方にGoogleアナリティクスが導入済みとします。

この場合、example1.comのレポートを見ると、参照元(サイトへの訪問のきっかけとなった外部サイト)は検索エンジンです。一方、example2.comのレポートを見ると、参照元はexample1.comと記録されています。
一方、関連する2つのWebサイトを1つのWebサイトに見立てて参照元を分析したいときもあります。例えば、商品プロモーション用のドメインとECサイトのドメインが2つあり、ECサイトでコンバージョンしたユーザーはどのメディアを見て商品プロモーションサイトに辿り着いたのかを分析したいような時です。

しかし、通常のトラッキング方法では下図のようにexample2.comの参照元はexample1.comとなってしまい、サイト訪問のきっかけとなった参照元(この場合はGoogle検索)を導き出すことはできません。
これが複数ドメインの場合に、元々の参照元が分からなくなる問題です。

クロスドメイントラッキングで解決

複数ドメインの問題は、Googleアナリティクスでクロスドメイントラッキングを行うようにすることで解決できます。
クロスドメイントラッキングの設定ポイントは以下の3点です。
  • クロスドメイントラッキング専用のプロパティを新規作成する
  • ホスト名を連結するビューフィルタを設定する
  • クロスドメイントラッキング対応のトラッキングコードを埋め込む

クロスドメイントラッキングの設定方法

クロスドメイン対応は変更による影響範囲が大きいので、現在使用中のプロパティは残しつつ、新しいプロパティでクロスドメイン対応するやり方を説明していきます。

1.クロスドメイントラッキング用のプロパティを作成する

まずはGoogleアナリティクスの設定です。
現在使用中のプロパティとは別に、統合分析用のプロパティを作成します。

2.ホスト名を連結するビューフィルタを設定する

次に、ビューフィルタにホスト名連結フィルタを設定します。
詳しい手順については、以下記事の「フィルタの設定」欄を参照してください。

3.クロスドメイントラッキング対応のトラッキングコードを埋め込む

この手順は、Googleタグマネージャを利用している場合と、トラッキングコードの埋め込みを行っている場合とで内容が異なります。
Googleタグマネージャーの場合
  1. Googleタグマネージャの管理画面で新しいタグを作成します。
  2. タグ名には任意の名前を入力します。
  3. [トラッキングID]欄にクロスドメイントラッキング用のトラッキングIDを入力します。
  4. [トラッキングタイプ]は「ページビュー」のままでOKです。
  5. [詳細設定]>[設定するフィールド]で、[+フィールド]ボタンをクリックします。
  6. [フィールド名]にallowLinker、[値]にtrueを入力します。
  7. [詳細設定]>[クロスドメイントラッキング]で、自動リンクドメインに対象のドメイン名をカンマ区切りで入力します。たとえば今回のシチュエーションでは、example1.com,example2.com と入力します。
  8. トリガーは「All Pages」を選択します。
  9. [保存]ボタンをクリックします。
  10. プレビューモードに変更し、この後に説明する動作確認が済めば公開します。
トラッキングコードの埋め込みを行っている場合
ソースコードに埋め込んでいるトラッキングコードをクロスドメイントラッキング対応に修正します。次のように既存コードは残しつつ、 <script>タグ内の末尾に統合プロパティ用の計測コードを挿入します。

<script>
  (function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
  (i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
  m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
  })(window,document,'script','//www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
  
  ga('create', 'UA-YYYYYY-YY', 'auto');
  ga('send', 'pageview');
  
  /* ↓↓ ここから追加 ↓↓ */
  ga('create', 'UA-XXXXXX-XX', 'auto', 'crossdomain', {allowLinker: true});
  ga('crossdomain.require', 'linker');
  ga('crossdomain.linker:autoLink', ['example1.com', 'example2.com']);
  ga('crossdomain.send', 'pageview');
  /* ↑↑ ここまで追加 ↑↑ */
</script>

※”UA-XXXXXX-XX”部分は統合プロパティのトラッキングID、”UA-YYYYYY-YY”部分は従来のトラッキングIDに読み替えてください。
WordPressのプラグインでトラッキングコードの埋め込みを行っている場合
プラグインでは対応できない高度な設定になってきます。
プラグインを使わずに、トラッキングコードをヘッダに埋め込む方式に変更するのがよさそうです。

クロスドメイントラッキングの動作確認方法

クロスドメイントラッキングは以下の2点を中心に確認するとよいでしょう。

1.リアルタイムレポートに全ドメインの情報が記録されているかを確認する

Googleアナリティクスのレポートを開き、[リアルタイム]>[コンテンツ]を選択します。クロスドメイントラッキング対象の全ドメインがここにリストアップされているかどうかを確認しましょう。

2.別ドメインへ遷移するリンクをクリックした際、URLにパラメータが追加されるかを確認する

クロスドメイントラッキングでは、ドメイン間のリンクURLに_gaパラメータが自動で追加されるので、_gaパラメータが追加されるかを確認します。
弊社でもクロスドメイントラッキングを行っていますので、うまく行かない方は弊社ウェブサイトにアクセスしてみてください。たとえば、アナトミーという製品リンクをクリックすると、次のように_gaパラメータ付きのURLに遷移します。

https://siteanatomy.com/?_ga=1.2222222.33333333.44444444

まとめ

クロスドメイントラッキングを行うと、Googleアナリティクスの「参照元」「前のページ遷移」といった指標がドメインをまたいだ場合でも正しく記録されるようになります。サイトの統合的な導線分析にはピッタリですね。


参考

複数ドメインをまたいだ分析を簡単にするには

Googleアナリティクスでクロスドメイントラッキングを設定するだけでなく、外部ツールを使うことで複数ドメインの計測を簡単に実現することができます。
Googleアナリティクスデータを加工・再構成するサイト分析ツール「アナトミー」では異なるドメインのサイトだけでなく、複数のGoogleアナリティクスアカウントのデータを統合することもできます。
自社に複数のサイトがある場合や、Googleアナリティクス管理者が異なる時におすすめです。

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