GA4でリファラーを調べる方法
- 2020.05.26
- Googleアナリティクス
- 指標
リファラーとは、サイトへの流入元ページのことです。Googleアナリティクスで、コンバージョンとリファラー(流入元)との関係を調べると、例えばコンバージョン率の高い流入元がどのページかが分かります。
この記事では、Googleアナリティクスでリファラーを調べる方法を紹介します。
リファラーとは?
リファラー(Referer)とは、ブラウザがWebサーバーに送信する情報の1つで、ユーザーが直前にアクセスしたページのURLのことです。
たとえば、あるサイト(https://example.com/) にアナトミーBlogのリンクが張ってあるとします。ユーザーがリンクをクリックすると、ブラウザは次のようなHTTPリクエストをサーバーに送ります。
GET / HTTP/1.1
Host: blog.siteanatomy.com
:
(中略)
:
Referer: https://example.com/
このRefererヘッダを調べることで、どのページからサイトへ流入してきたのかが分かるのです。
Googleアナリティクスでリファラーの調べ方
Googleアナリティクス4プロパティの場合
- [集客]-[トラフィック獲得]を選択します。
- セッション参照元/メディアの上に referral を入力し、Enterキーを押します。
- 参照元ドメインが表示されます。

ユニバーサルアナリティクスプロパティの場合
[行動]-[サイトコンテンツ]-[ランディングページ] レポートなどで、「セカンダリディメンション」として「完全なリファラー」を選びます。
すると、次のようにサイトへ流入元となったサイトのURLが表示されます。

Refererヘッダと完全なリファラーの違い
Googleアナリティクスの「完全なリファラー」と「Refererヘッダ」には、次のように3つの違いがあります。
1つ目は、完全なリファラーは、外部のURLのみ設定されるという点です。たとえば、https://blog.siteanatomy.com/111 から https://blog.siteanatomy.com/222 へ遷移したときも、ブラウザからRefererヘッダが送信されますが、「完全なリファラー」には設定されません。外部から流入したときの遷移元URLが「完全なリファラー」になります。
2つ目は、キャンペーンパラメータ(utm_source
やutm_medium
)付きのURLに流入したときは、完全なリファラーは utm_source
の値に置き換わってしまうので、流入元のURLは分かりません。
3つ目は、Refererヘッダには https:// のようなスキーマが含まれますが、完全なリファラーには含まれません。
このように、「完全なリファラー」はRefererヘッダといくつか違いがあります。
基本的には、サイトへの流入元を表す指標として利用されています。
完全なリファラーを一覧表示する
Googleアナリティクスでカスタムレポートを作ると、完全なリファラーをいつでも参照できるようになります。
リファラーのカスタムレポートを作るには、以下の手順で行います。
- [カスタム]-[カスタムレポート]メニューを開きます。
- [新しいカスタムレポート]ボタンをクリックします。
- タイトル、名前に「リファラーレポート」を入力します。
- 指標として「セッション」を追加します。
- ディメンションとして「完全なリファラー」を追加します。
- フィルタ欄で左から順に「一致」「デフォルトチャネルグループ」「正規表現」を選び、
(Referral|Social)
を入力します。 - [保存]ボタンをクリックします。

「完全なリファラー」に流入元URLが含まれるのは、チャネルグループがReferralもしくはSocialのときなので、フィルタでチャネルグループを絞り込んでいます。
完全なリファラーが不正確なURLになる原因
「完全なリファラー」を見てみると、example.com/blog/123456 のように参照元URLの全体が表示される場合と、 example.com/ のようにドメイン部分のみしか表示されていない場合の2通りあることが分かります。
これは、リファラーポリシーと言って、流入元のサイト側でRefererヘッダに何を送信するかを制御しているためです。
そのため、流入元サイトによっては、流入元となった完全なURLを分析することができません。
このように、Refererヘッダだけに頼って流入元を分析するには限界があります。確実に流入元を識別したいときは、外部からのリンク先をキャンペーンパラメータを付けたURLに設定するとよいでしょう。
完全なリファラーが(direct)になる原因
そのほか「完全なリファラー」が (direct) となるケースがあります。これは、流入元が「(direct) / (none)」になる原因と同じく、URL入力やブックマーク、メールからの流入です。
まとめ
Googleアナリティクスの「完全なリファラー」を利用すると、サイトへの集客という観点で、流入元を詳しく調べることができます。ぜひ「完全なリファラー」を活用してみてください。