GA4のアナリティクスインサイトについて、概要と設定方法を解説します

アナリティクス インサイトは、日々ウェブサイトで発生するイベント数やサイトに訪れたユーザー数、コンバージョン数など、指標の変化を検出してくれる機能です。また、自身でカスタムインサイトを設定することで、検知した変化をユーザーにメールで通知してくれるアラート機能もあります。

本記事では、GA4のアナリティクスインサイトについて、概要や設定方法を解説します。また、カスタムインサイトについては、新規で作成する方法やメールでのアラート通知方法、編集、削除など管理方法についても詳しくスクリーンショット付きで解説します。

目次

自動インサイトとカスタムインサイト

自動インサイト

自動インサイトはデータの異常や新たな傾向が検出された際に、GA4の画面上にあるインサイトダッシュボードに表示してくれる機能です。ユーザーが設定する必要は無く、GA4側であらかじめ用意されている機能です。インサイトは、GA4 にログインし、ホーム画面下部にある「分析情報と最適化案」で確認することができます。

カスタムインサイト

カスタムインサイトはユーザー自身がデータ変化の検出条件を作成できる機能です。条件に該当すると、インサイトダッシュボードに表示され、さらに、ユーザーにメールで通知してくれる機能です。

カスタムインサイトの設定方法

カスタムインサイトは、GA4 のInsights 画面から登録することができます。Insights 画面には、ホーム画面下部にある「分析情報と最適化案」の「すべての統計情報を表示」リンクをクリックして遷移します。

カスタムインサイトの作成方法2

カスタムインサイトを新規で作成する際は、Insights 画面右上の「作成」ボタンをクリックします。

カスタムインサイトの作成方法2

推奨カスタム インサイトを設定する

推奨カスタムインサイトは、GA4側で予め用意されているインサイトです。
推奨カスタムインサイトで検知できる指標は以下の5つです。

  • イベント数
  • ユーザー数
  • 視聴回数
  • コンバージョン数
  • 収益

作成したい推奨カスタムインサイトにチェックをした状態で「選択に基づいて作成」をクリックするとカスタムインサイトを作成することができます。「確認と作成」リンクをクリックすると、詳細な設定内容を確認することができます。自分でカスタムインサイトを作成する際にも参考になります。

推奨カスタムインサイトの作成方法

ゼロからカスタムインサイトを作成する

自身でカスタムインサイトを作成することもできます。評価の頻度、セグメント、指標、条件を設定し、カスタムインサイトを作成することができます。

評価の頻度

評価の頻度は、日別、週別、月別、時間単位から選択することができます。時間単位は現状ウェブデータストリームのみ対応しており、アプリには対応していないようです(2023年2月時点)。 また、統計処理のトレーニングに必要な期間は、時間単位で指定する場合は「2週間」、1日単位で異常を検出する場合は「90日」、週単位で異常を検出する場合は「32週間」の過去データが必要になります。

セグメント

セグメントはデフォルトで「すべてのユーザー」が指定されています。セグメントを指定することもできます。セグメントはディメンションと値で指定します。例えば、「国」というディメンションで「United States」を指定すれば米国からのアクセスに限定して変換を検出することができます。

指標

指標として設定できるのは2023年2月14日時点で以下の38通りありました。

  • 1日の合計ユーザー数
  • 30日間の合計ユーザー数
  • 7日間の合計ユーザー数
  • ARPU
  • アクティブ ユーザー数
  • イベントあたりの平均エンゲージメント時間
  • イベントの値
  • イベント収益
  • イベント数
  • エンゲージのあったセッション数(1 ユーザーあたり)
  • エンゲージメント率
  • コンバージョン
  • スクリーン ビュー数
  • スクリーン ビュー数(1 ユーザーあたり)
  • セッションあたりのイベント数
  • セッションあたりの平均エンゲージメント時間
  • トランザクション
  • ページの閲覧
  • ユーザーエンゲージメント
  • ユーザーあたりのイベント数
  • ユーザーあたりのセッション数
  • ユーザーあたりの平均エンゲージメント時間
  • 閲覧開始数
  • 広告の表示時間
  • 広告ユニットの表示時間
  • 広告収益
  • 購入による収益
  • 初回起動
  • 初回訪問
  • 商品の収益
  • 商品の平均価格
  • 商品の平均収益
  • 新規ユーザー数
  • 数量
  • 総ユーザー数
  • 表示回数
  • 平均イベント収益
  • 離脱数

条件

条件は以下の6つから選択します。

  • 異常値があります
  • 次の値以下
  • 次の値以上
  • 次の値から % 上昇
  • 次の値から % 低下
  • % change is more than(%以上の変化)

設定した条件に分かりやすい名前を付け、通知先のメールアドレスをしていしたら「作成」ボタンをクリックします。メール通知先は複数指定したい場合は、カンマ区切りでメールアドレスを指定します。

ゼロからカスタムインサイトを作成する方法

カスタムインサイトの管理

Insights画面で「管理」ボタンをクリックすると設定されているカスタムインサイトを一覧表示することができます。

インサイトを管理する画面への遷移方法

メール通知のトグルボタンで、通知のON/OFFを切り替えることができます。また、三点メニューをクリックすると、設定の編集や削除が行えます。

カスタムインサイトのメール通知、削除、編集を管理する画面

カスタムインサイトを管理する権限

カスタムインサイトを作成、編集、共有するには、「アナリスト」または「編集者」の役割りが自身のGogoleアカウントに付与されている必要があります。

異常値の検出

アナリティクス インテリジェンスでは、過去のデータに基づいて現在の期間における指標の値が予測され、実際の値が信用区間外となった場合は異常として検出されます。信用区間は過去のデータに対し、ベイズ統計の状態空間時系列モデルを適用し、データの予測に活かしているようです。

統計処理のトレーニングに必要な期間は、時間単位で指定する場合は「2週間」、1日単位で異常を検出する場合は「90日」、週単位で異常を検出する場合は「32週間」の過去データが必要になります。

参考:アナリティクスヘルプ 異常検出

まとめ

本記事では、アナリティクスインサイト、特にカスタムインサイトの作成方法について深堀して紹介してきました。ユーザー数やセッション数などサイトのKPIとしても重要な指標を指定できるので、これは是非、初期段階で設定しておきたい機能ですね。

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